読書テーマの設定
ここでは、読書体験による幸せをより深く、長期的なものにするために重要となる、テーマ設定の方法論を述べます。
テーマを設定する意義
読書による幸せを高めるには、テーマあるいは目標を設定することが重要です。
例えば、私は「日本人とは」「人間の本性」などを読書のテーマに設定し、そのテーマに沿った本を中心に読んでいます。
テーマを設定すると何がよいのでしょうか?
それは、読めば読むほどそのテーマに関する知識が蓄積され、その過程で達成感や成長を継続的に感じ取れ、さらに知識の相乗効果による発見や気付きの喜びを得ることができるからです。
これらは、幸福学研究の日本での第一人者 前野隆司教授の提唱する「幸せの4つの因子」のうちの1つ「自己実現と成長の因子」に相当すると考えられます。
仮に、テーマを設定せず、闇雲に読んだとした場合、読後の幸せは得られますが、知識の蓄積による長期的な幸せを得ることは難しいのではないでしょうか?
テーマの設定方法
では、どんなテーマを設定するのがよいのでしょうか?
よくあるのが、お気に入りの著者の本を読んでいく、つまり「お気に入りの著者の本を読むこと」をテーマに設定するというものです。小説については、その性質上このパターンが多いと思います。
このテーマは手軽に設定できますが、比較的短期間に読み尽くせてしまうという欠点があります。そうなるとその著者の新刊を渇望することになり、新刊の購入というコスト、あるいは図書館の貸し出し待ちというストレス(幸せの減少)に繋がります。
以上のことから、設定するテーマは歴史や拡がりのあるものが望ましいと考えます。例えば先に挙げたような「日本人とは」や、小説でいえば「ミステリー」などです。
テーマに拡がりがあり本の選択範囲が広がることで新刊にこだわる必要が薄れ、先に述べた入手コストや入手ストレスの削減につながります。さらに、著者の違いや国内・海外の書籍の違いなどの比較を通じて、そのテーマに関するより深い知見を得る、言い換えればより深い成長を感じとることができます。
まとめ
テーマ設定とその効果をまとめると、以下のようになります。
- テーマを設定すること
- そのテーマに関する知識が蓄積され、その過程で達成感や成長を継続的に感じ取れる。
- 知識の相乗効果による発見や気付きの喜びを得ることができる。
- テーマには拡がりを持たせること
- 選択範囲が拡がり、新刊購入のコストや図書館貸し出し待ちのストレスを削減できる。
- 国内外の多様な書籍の比較を通じて、そのテーマに関するより深い知見を得る、言い換えればより深い成長を感じられる。
テーマに沿った本をストレスなく低コストに読むには
テーマに沿った本を入手するに際して、多くの人が図書館の利用を考えると思います。
しかし、希望の本が所蔵してなかったり、所蔵していたとしても長い順番待ちがあったりして、図書館の利用はストレスがたまることがよくあります。
以下のリンク先では、ストレスを最小限に図書館を活用するためのノウハウを紹介します。
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